Google Cloud(旧GCP)とは?
5つの特長やAWS・Azureとの違いなどを解説!

2023年07月27日
GoogleCloud(旧GCP)とは、クラウド利用が社会全体で進む中でシェアを伸ばしているGoogleが提供しているクラウドコンピューティングサービスです。
しかし、Google Cloud(旧GCP)という名称は聞いたことはあっても、具体的にどのようなサービスが提供されているのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、Google Cloud(旧GCP)の基本的なサービスやGoogle Cloud(旧GCP)が選ばれている理由、Google Cloud(旧GCP)の特長などを解説します。

Google Cloud(旧GCP)とは

  Google Cloud(旧GCP)とは、Google がクラウド上で提供を行っている各種サービス群の総称です。元はGoogle Cloud Platform(GCP)と呼ばれていましたが、2022年6月にGoogleが名称変更を発表しています。 Googleが社内で利用しているインフラやシステムを、オープンなパブリッククラウドサービス(Paas、IaaS)として公開したものであり、このようなサービスの仕組みをクラウドコンピューティングと言います。 導入することで、簡単に自社の業務をクラウド化でき、データ解析や機械学習などの高度な技術を活用した効率的なアプリケーション開発や運用が可能となります。

Google Cloud(旧GCP)が提供する基本サービス

クラウド上でGoogle社員と同等のインフラを使った開発ができるGoogle Cloud(旧GCP)には、現在170を超えるサービスがあります。特によく利用される提供サービスとして、以下4つがあります。   GCPが提供する基本サービス

Google Cloud(旧GCP)によってできること

Google Cloud(旧GCP)では、数多くのサービスをシームレスに利用することで、さまざまなことが可能になります。以下ではその一例をご紹介します。  

  • データ分析・運用ツールによるビッグデータの効率的な運用
  • AI技術と、データ処理技術による次世代の需要予測
  • コミュニケーションコストを削減しつつ、部門間での横断的な業務も遂行し、働き方改革を実現
  • 機械学習の専門的な知見がいらず、直感的な項目設定による画像分類
  • 少人数かつ少額でのゲーム開発が可能
  • デジタルデバイスをIoT化することで、データを簡単に収集・蓄積し、ビジネスに活用可能

  このように活用の幅が広いことから、Google Cloud(旧GCP)といったクラウドコンピューティングサービス(PaaS、IaaS)は、近年急速に利用が拡大しています。   利用拡大の要因として、新型コロナウイルスの影響によるテレワークの普及や「IoT」や「人工知能」などの新しいテクノロジーの誕生、データ量の膨大化といった社会変化があります。従来型のオンプレミス環境やSaaSではこうした変化への対応に限界があるため、Google Cloud(旧GCP)が選択される機会が増えているのです。   以下記事では、クラウドコンピューティングサービス(PaaS、IaaS)の導入が進んでいる背景とクラウド導入後によくある課題とその解決策についてご紹介しております。併せてぜひご覧ください。  

次章では、多くのクラウドコンピューティングサービスの中で、Google Cloud(旧GCP)が選ばれる理由を詳しく解説します。

Google Cloud(旧GCP)、AWS、Azureの違い

現在、国内のクラウド市場はGoogle Cloud(旧GCP)に加え、Amazonが提供するAWS (Amazon Web Services)、Microsoftが提供するAzure(Microsoft Azure)の3つのサービスがシェアを占めています。   AWSは世界最大規模のパブリッククラウドサービスであり、ビッグデータ分析やストレージなど、幅広い用途に利用できます。 AzureはWindowsベースで構築されているため、Microsoft製品と親和性が高く、機能拡張も比較的行いやすい点が特長です。 Google Cloud(旧GCP)は売上面ではAWS、Azure に次ぐ3位ですが、成長率では1位を誇り、AI開発とデータ分析に長けている強みがあります。   以下記事では、Google Cloud(旧GCP)・AWS・Azureの違いと、自社にあったクラウドサービスを選定するポイントをご紹介しております。サービス・セキュリティ・料金・利用者の4つの視点で比較しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

Google Cloud(旧GCP)が選ばれる背景としてはDX推進を行う企業が増えてきていることが挙げられます。 昨今、日本企業のデジタルシフトへの遅れを警告した「2025年の崖」という言葉が話題になるなど、ITやICTを活用してビジネスモデルを変革し、企業の優位性を確立するためのDXが強く求められています。このDXを推進するための重要な要素が、AI開発やデータの分析です。そのため、DX推進に向けてAI開発やデータ分析に強みのあるGoogle Cloud(旧GCP)が選ばれています。   また、テレワークが一般化しつつあるため、メールやメッセージで簡単かつスムーズにコミュニケーションが取れ、ドキュメントやスプレッドシートにより同時進行で資料の共有や編集が行えるGoogle Workspace(G suit)の需要が高まっていることもGoogle Cloud(旧GCP)が選ばれる要因の1つです。   以下では、DX推進のために Google Cloud(旧GCP)導入を検討している方に向けて、Google Cloud(旧GCP)の特長をより詳しく解説します。

Google Cloud(旧GCP)の5つの特長

  Google Cloud(旧GCP)のクラウドサービスには、以下5つの特長があります。

特長1:独自開発された高速ネットワーク環境

Google Cloud(旧GCP)のネットワークは、世界でもトップクラスの技術力を誇る Googleが独自に開発したものであり、高速で快適な通信環境を備えています。最高のネットワークパフォーマンスによってデータ分析にかかる時間を大幅に削減し、運用の効率化を実現します。また、同じグローバルIPアドレスを使用していれば、複数の拠点からのアクセスが可能である点もメリットです。

特長2:安定したインフラ環境

Google Cloud(旧GCP)のインフラ環境は、自動スケーリングが高速であることに加え、サーバーの起動も速いため安定したインフラ環境を実現しています。急激なトラフィック増加にも対応できるよう設計されているため、アクセス集中といった負荷への耐性が高いことも魅力です。

特長3:高度なセキュリティ

オープンなクラウドサービスであるGoogle Cloud(旧GCP)ですが、「FIPS 140-2」という第三者認証を取得しているため安心して利用できます。FIPS 140-2は、暗号アルゴリズムを実装した国際標準として世界的に認知されており、データ通信や送受信において高度なセキュリティを保つことができます。

特長4:Google Cloud(旧GCP)上でデータ分析が完結可能

機械学習目的に開発されたオープンソースプラットフォームであるTensorFlowのほか、Cloud ML Engine、APIサービス群のML APIsなどのAI・機械学習サービスがGoogle Cloud(旧GCP)には充実しています。 従来のデータ分析は手動で行ったり、さまざまなサービスのプラットフォームを横断して行ったりするケースが多いですが、Google Cloud(旧GCP)では自動化しながら、1つのプラットフォーム上だけで完結できます。 これにより、データ分析にかかる人件費や時間的コストを低減可能です。

特長5:導入しやすい料金プラン

Google Cloud(旧GCP)の料金プランは、使用した分のみが請求される従量課金制です。前払いの必要がないため、大企業や中小企業を含め、あらゆる企業で導入しやすいメリットがあります。また、使った分のみの請求になるため、コストの最適化も簡単に行えます。

Google Cloud(旧GCP)の活用シーン

以下では、Google Cloud(旧GCP)の具体的な活用シーンについて説明します。

細やかな権限制御したい場合

Google Cloud(旧GCP)とGoogle Workspace を連携することで細やかな権限制御が可能です。 Google Cloud (旧GCP)と Google Workspace は、お互いが直接的に関係することはなく、それぞれが独立したサービスとして存在しており、利用目的や用途も異なりますが、例えば、Google Cloud(旧GCP)で利用するユーザIDは、Google WorkspaceのIDを利用できるため、アカウントの一元管理が可能となります。 また、Google Cloud (旧GCP)は、Google Workspaceの機能を拡張させることができます。具体的には 、Google ドライブやカレンダーといったアプリケーションのデータに自社のアプリケーションからアクセスすることができるようになります。

データ解析を取り入れたい場合

Google Cloud(旧GCP)は、データ解析や機械学習を取り入れたい場合にも活用されます。Google Cloud(旧GCP)より提供されているBigQueryは、テラバイト、ペタバイト級のビッグデータを高速で解析できるサービスです。 また、Google Cloud(旧GCP)より提供されている機械学習サービスの代表例として、Google Cloud Machine Learningが挙げられます。データ量に関係なくあらゆるデータの機械学習モデルを簡単に構築できることや、データソースとしてBigQueryなどにもアクセスすることができるため、既にGoogle Cloud(旧GCP)のサービスを利用している場合は手軽に大規模な学習を行うことが可能です。   このような特長を持つGoogle Cloud(旧GCP)ですが、「導入が難しい」、「どのように導入すればよいのかわからない」という声があります。そこで次章では、Google Cloud(旧GCP)導入の不明点を解消するための最適なパートナーをご紹介します。

Google Cloud(旧GCP)のコンサルティング・導入・運用はSproutlyにお任せください!

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